かんざき
噂の「引き算」のフレンチとは?
「美食の王様」 来栖けい氏のフレンチ&パティスリー「ボニュ」にお邪魔してきました!

なんというか、
凄すぎました・・・!!
巷では、よく「素材にこだわったナントカ・・・」というキャッチコピーを、どこかしこの店舗紹介文で頻繁に見るようになりましたね。
しかしこのお店ほど、素材にこだわったお店は珍しいと思います。
というのも、素材にこだわったお店は、産地直送の「仕入れ」であったりとか、鮮度管理を注意深く行っていたりとか、およそそういう事を行っている場合が殆どではないでしょうか。
もちろん、調理方法もそれを生かす為に工夫されている事もあります。
ボニュさんの素材のこだわり方は、
前述のそれよりも、特に「主役素材の魅せ方」であると感じました。
シルク・ド・ソレイユをご覧になったことはあるでしょうか?
演目毎に、テーマが決まっており、メインとなる”主”の要素があり、それに合わせた衣装であったりとか、演出が構成されてあります。
ボニュで言うところ、「素材(主役」)、「お料理のタイトル」、あと「お皿」なのです。
タイトルには、メインとキャプションが一つづつ用意されています。
↓このように↓

さらに、特筆すべきなのは、
あれこれと色々な要素を足して、融合して、新しい何かを生み出すというよりかは、
いかに主役を純粋に美味しく味わうか、という所に焦点があたっているので、
「引き算」のフレンチであるというのです。
なので、余計なものを一切足す事がありません。
更には、素材に含まれる無駄なものも「抽出」によって排除されています。
多くのものは、素材の他には、水と塩しか使っていなかったりするのですね!
お料理の写真はこちら。
是非、料理のタイトルに合わせたお皿のチョイスにもご注目ください!
各お料理の説明は是非、食べに行かれた際に来栖けい氏から直接聞いてみる事をお勧めしますが、これらのお料理はほとんどメイン要素となる主役の以外を使用していません。
例えば、鮎のビスクは、なんと鮎とお水と塩のみなんです。
プリンもチョコレートも生クリーム不使用です。
(カカオの香りがわからなくなるから、とのこと)
「シンプル」を超絶的に究めた逸品の数々です。
1の為の、1しかないフレンチ。
なんとも、物や情報にあふれた東京にいると、このように素材一本でこんなにもシンプルな逸品が出来るのだと思うと、何とも「足るを知る」とか、「ミニマル」という考えがいよいよ大切に感じます。
絶対にまた訪れたいお店です。